同人ゲーム：
冬馬小次郎の探偵FILE 〜聖黒樺学園殺人事件〜

探偵主人公が事件の手がかりを追いつつ、
女の子とＨをしていくゲームの続編。


前作も、個人的には楽しめた部分もあった
とはいえ、価格のことを考えると割高で、
強くオススメできるものではなかったと思います。


しかし、それにしても今回の続編はヒドい！


「推理ものとしてどう、
　和姦ものとしてどうと言う以前に、

　ノベルゲームとしてのクオリティー管理が
　できてないじゃないか！」

…と叫びたくなるアラだらけの作品です。


シーンごとに分業するのはわかるけど、
それを丁寧につなぎ合わせる作業を放棄したことが
簡単に想像できてしまう、乱暴なつくりでした。


例えば、義妹の友達（新キャラ）との３つのＨは、
そのシーンへの移行の仕方が３つとも異常に不自然。

特に、探偵事務所で眠ったのに教室でフェラが始まる
箇所はバグかと思ったほど。


結局夢オチだったけど、
「これは現実？　夢？」と疑問に思うのではなく、
「え？　バグ？」と混乱させられるほど不自然なのは、


「出来上がってきたけど使い所に困ってしまった
　シーンを、急遽『夢』として活用した」


からではないか…と、
邪推せずにはいられませんでした。


こういう、シーン同士がチグハグな箇所は
他にいくらでもあって、

例えば
警察のオッサンにとっくに話した脅迫状のことを、
終盤になって「まだ話してなかったな」と打ち明け、

（すでに知っているはずの）オッサンも
初めて聞いた風に唸る──という具合。


実は、
「脅迫状をだすメリットが、犯人にあったのか？」

など、殺人劇に関する疑問もたくさんあるけど、

そういう「マトモな推理ものなのかどうか」に
ついての検討以前に、

マトモなゲームであることを疑いたくなる
齟齬が多すぎるのです…。


これと比べれば、
前作は推理ものとしての内容はともかく、
マトモなノベルゲーではあったな…と、
何か懐かしくなりました。


ちなみに、多数のアラがなかったとしても、
エロ回想数１５（アニメ数６）といった
基本スペックは前作と同じ。


つまり前作からあった割高感も
解消されていないので、
続編だけを遊ぶ理由はほとんどない気がします。


もっとも、いくらＨへの繋ぎ方が不自然でも、
今回の新キャラの方が単純に好みに合うという理由で
こっちの方が抜ける人もいると思います。


けれども、やっぱり僕個人としては、
“やっつけ”ばかりが目立つこのゲームには
エロも含めて冷めるばかりです。


だからおすすめ度は[低]。


突っ込み所は本当に無数にあるので、
アラ探し大会をすれば
意外に盛り上がれる（？）かもしれないけど、
もちろんそんなことが長所と言えるわけもなく…。


色々と「だめだこりゃ」な作品。


■前作『オペラ座の怪人殺人事件』のレビューはこちら

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